変的論

主に宗教・佛教・浄土門についてのささやかな見解

如來常住

思うに、佛教には大きく分けて二つある。在世佛教と滅後佛教とである。そして大乗とは、滅後佛教の在世佛教への回帰運動であろうと思うのである。つまり、歴史的人格としての如來の不在と和合衆たるべき教団の分裂という問題の解消である。

 

これは全くの想像なのだが、この問題の解消の原動力となったのが、如來常住と言われる思想であったろうと思うのである。如來が常住ならば、歴史的人格の不在は補える。そして如來が常住ならば、その僧衆もまた常住である。すなはちそれは、淨土である。分裂なき和合衆が、淨土にあるわけである。

 

つまり、淨土思想というのは大乗佛教の根幹をなす、と、淨土門の末流のその泡沫を自認する小生は思うのである。

 

 

南無阿弥陀