厭離穢土
そののち、わたしに、根源[あり]のままに意[おもい]を為すこと(如理作意:固定概念なく思い考えること)が生起した。〔世俗の〕危険は明らかと成り、厭離〔の思い〕は確立した。
【四つずつの詩句の集成 (267〜270)】: 心の栄養 身体の食べ物
そこで、わたしに、正しい道理にかなった思いが起った。患(わずら)いであると思う念(おも)いが現れた。世を厭(いと)う気持が定まった。
これらは定型句で、他にも見られる。厭離穢土の源流がここに!と思ったが、考えてみると、四門出遊の故事も、厭離穢土であると言えると思う。してみると、これは浄土門固有の要素ではなく、佛教自体の要素であるのだろう。