自帰依法帰依
汝らは、みずからを灯明とし、みずからを依処として、他人を依処とせず、法を灯明とし、法を依処として、他を依処とすることのないように。
機の深信に言うところの罪悪生死の凡夫、または煩悩具足の凡夫、また元祖言われるところの乱想の凡夫、これらが念佛者にとっての自己である。この自己に帰依するとはどういうことか。とてもこのような自己に帰依はできないのである。法帰依だけで充分ではないか。
しかし、思うに、念佛者にとっての自帰依とは、念佛申す自己を拠り所とすることであろう。そして法帰依とは、念佛ひいては阿弥陀佛やその名号を拠り所とすることであろう。
このことを小生は、称名安心と名付け、また、名号安心と名付ける。